「活性酸素」が私たちの美容や健康に大きな影響を及ぼしている事はすでにご存じの方も多いと思います。
丹羽先生は「現代病の90%の原因は活性酸素にある」と説明しています。
活性酸素は、体にとってもともと必要な物質でもあります。体内に侵入したウィルスやばい菌は食細胞が処理をしますが、この時に働いてくれる物質が「活性酸素」なのですが、必要以上に発生すると悪影響を与えるという面もあります。
「活性酸素」は、私たちが呼吸で体内に取り入れている「酸素」は違い、「活性型の酸素」で、どんな物質とでも非常に反応しやすい事が特徴です。ですから、内に侵入したばい菌やウィルスなどの異物とすぐ反応し結合して、これを破壊・殺菌してくれるのです。
では、活性酸素がかかわる病気はどんなものがあるのでしょうか?
1980年代に入って「ガン」が過剰な活性酸素によって発病するという研究結果が発表され、その後「脳卒中」「心筋梗塞」などの生活習慣病の原因が「活性酸素」であるという発表が相次ぎました。逆に活性酸素が関わっていないと思われる病気の方が少ないのだそうです。
丹羽先生のお話を引用させていただくと、
過剰な活性酸素が直接、あるいは間接的な原因となって発生する疾患は枚挙にいとまがありませんが、皆さんが日常、
かなり身近に感じている病名を挙げてみると、次のようなものがあがります。
脳卒中(脳出血、脳血栓、脳梗塞)、心筋梗塞、癌、白血病、白内障、糖尿病、肝炎、腎炎、膠原病、肺硬化症、
皮膚潰瘍、胃潰瘍、腸管潰瘍、関節リウマチ、アトピー性皮膚炎など。
また、特殊な疾患としてパーキンソン氏病、男性不妊症、ベーチェット病、川崎病などがあります。
この他に、近年増加の一途をたどる奇病・難病の多くも活性酸素関連疾患と考えられます。
また、美容面で問題となるシミ・ソバカス、シワも活性酸素が原因です。
どれも怖い病気ですが、聞きなれた病名が並んでいます。
過剰な活性酸素が関わっているということですが、活性酸素はどんなことで過剰に発生してしまうのでしょうか。
活性酸素増加の原因として主に以下があげられます。
- 食細胞・・・侵入した黴菌を貪食し活性酸素を出して溶解する。
- 紫外線・・・フロンガスによるオゾン層の破壊は地上への紫外線照射を増強させ、活性酸素を大量に産生。
- 放射線・・・細胞のDNAで活性酸素を発生しては核を破壊する。
- 化学物質・・農薬、殺虫剤、医薬品(殺菌剤・抗がん剤)、塩素化合物、ダイオキシン、排気ガス、食品添加物、etc
「紫外線」「放射線」「化学物質」等は環境汚染によるものです。
また、「ストレス」などにより血管内の循環血流障害がおきた時も活性酸素を産生させているとのことです。
丹羽先生は、『広い意味での環境汚染が活性酸素増加の「主犯」である』と説明しています。
体内のばい菌やウィルスを殺菌・溶解し私たちの体を守る働きをしてくれる活性酸素ですが、私たちの生活環境がこのように活性酸素増加要因に囲まれているために、過剰に発生した活性酸素の悪い影響に脅かされる結果となっているのです。
活性酸素の悪影響をどう回避していくかが、健康を守るカギとなっているようです。