10月も後半になり、急に寒くなってきましたね。
前回はお客様から「高血圧」についてのご質問を頂き、ご紹介いたしましたが、「高血圧」の方はこれからの季節に注意が必要です。
今回は「冬場の高血圧のご注意」についてご紹介します。
冬になると血圧があがりやすいと言われていますがなぜでしょうか?
寒さは私たち人間にとって大きな「ストレス」のひとつです。人間の体は寒さから体を守るために毛細血管が収縮し、血圧を上げます。
例えば、「4℃の水中に手首までつけると、平均して血圧が10~20mmHg上昇する」と言われ、普段から血圧が高い場合は更に上昇することもあるそうです。
血圧は血液が血管を流れるときに血管の内壁にかける圧力のことをいいますので、寒さによって血圧が上がると血管内壁への負担がかかります。
血圧が高い状態が続くと、血管がもろくなったり、動脈硬化の進行が早まったりし、心筋梗塞や狭心症など発作頻度が高くなることが知られています。
もう一つは、前回のブログでご紹介した「丹羽先生」のご説明の中にもありました「食事」です。
冬場は鍋料理や体を温める麺類などの汁物料理が多くなりがちで、塩分の摂りすぎに注意が必要です。寒さから運動不足による体重の増加も血圧上昇の要因となります。
①自分の血圧を知ろう
血圧測定をする場合、測定する時間帯や場所などで変動してしまうことがあります。
病院や健康診断の時に測定すると正常でも、自宅で測定すると数値が高めになる方もいらっしゃいます。このような場合を「仮面高血圧」と呼び、仕事などのストレスが多かったりヘビースモーカーなどに多いとのこと。普段から家庭で測定できる環境も大切です。
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- (1)家庭で血圧測定をする場合のポイント
■測定のタイミング・・・朝夜の1日2回測定します。
(朝)
・起床後1時間以内
・トイレ(小水)に行った後
・朝食の前
・薬を飲む前(夜)
・寝る直前 【注意】入浴や飲酒の直後は避ける■測定のポイント・・・座ったばかりのタイミングは血圧が安定していないことがあります。椅子にすわってから1~2分経ってから計測して下さい。
②体感温度の差に注意
高血圧の方では、夏と冬の血圧差が10mmHg程度差がある方が多いそうです。中には20~30mmHgほど変化がある方もあるとのこと。
温度差による血圧の変化には注意して下さい。
・布団から出るときの温度差
・暖かい部屋から寒いトイレ
・室温の低い風呂場、温まった風呂場から室温の低い脱衣所への移動
・洗顔はぬるま湯を使用する
・急な運動
・暖かい室内からの外出時
生活の中で感じる急な温度変化には十分きを付けましょう。特に5℃以上の温度差には注意してください。
③塩分の多い食事に注意
丹羽先生はどのような病気の相談に対しても「食事」の重要性についてご指導され、和食中心の食事を推奨されてますが、高血圧予防にはやはり「減塩」を基本としたバランスのとれた食事でしょう。
塩分を控え、食べすぎによる肥満などにも注意してください。
・1日3食バランスの良い食事を心がける
・薬味や柑橘類の果汁や香辛料を工夫して塩分を控える
・お漬物などの塩分の多い食品は少量に
・麺類のスープは残す
・野菜やきのこ類、海藻、豆類を多く含んだ献立がおすすめ
以上のことに注意して、寒い冬の血圧管理をしっかりしていきたいですね。
そしてどんな症状にも丹羽先生の提唱される、「過労」「ストレス」「睡眠不足」は大敵ですのでご注意下さい。